就職氷河期世代として、不本意非正規雇用労働者への対応を求める
平成31年2月定例県議会(本会議)代表質問【その13】
2019年02月28日 公開
私、安藤じゅん子は、2019年2月15日の千葉県議会2月定例会にて立憲民主党会派を代表して代表質問に登壇しました。
代表質問では、千葉県の取り組みに関して18項目にわたり質問、要望等を行いました。それぞれの質問項目と当局の答弁をご紹介してまいります。
「就職氷河期世代」から増加した非正規雇用。なかでも本当は正規労働者として働きたいにも関わらず、正規雇用のチャンスが得られない不本意非正規雇用労働者への支援や対策が必要ではないかと安藤じゅん子は考えています。
13:雇用対策について
正規雇用を望む非正規雇用労働者へをサポートし成果を出すように要望
質問の背景
私、安藤じゅん子は平成12年に大学を卒業した、いわゆる「就職氷河期世代」です。
8年程の会社員生活で、正規から非正規社員にシフトする雇用形態、新規採用を手控える中での中途採用の増加、研修機会の減少など、安定した雇用の崩壊を、働く者の立場から目の当たりにしました。この時代は、安定した雇用に就けないのは若者の意識に問題があるかのような誤った認識のもと、若年雇用対策が行われていたのではないかと思います。
私と同世代の吉川さおり参議院議員は、国会で、就職氷河期世代が正社員になれなったことの税収に与える影響額を、この10年で1兆円を超えたとしています。
また、総合研究開発機構の『就職氷河期世代のきわどさ』という報告書では、就職氷河期世代に増加した非正規雇用の方々が、低水準の賃金で十分な年金が確保されないまま、退職後に生活保護受給状態に陥ったとすると、20兆円程度の追加的な財政負担が発生するという試算結果が示されています。
「就職氷河期世代」の問題を放置すれば、将来的に社会保障支出の増加にもつながり、今こそ、対策を講じる必要があると考えます。
- 安藤じゅん子の質問
- 千葉県の非正規雇用労働者に占める不本意非正規雇用労働者の割合はどうか?
- 答弁(滝川伸輔副知事)
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国が公表した「平成29年就業構造基本調査」によると、本県において、会社などの役員を除く雇用者に占める非正規雇用労働者の割合は、39.7%となっています。
そのうち、「正規の職員・従業員の仕事がないから」を理由とする、いわゆる不本意非正規雇用労働者は、12.5%となっています。 - 安藤じゅん子の質問
- 不本意非正規雇用労働者の方の正規雇用に向けた県の支援はどうか?
- 答弁(森田健作知事)
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非正規雇用労働者については、雇用が不安定であること、正規労働者に比べ賃金が低いことなどが指摘されており、不本意非正規雇用労働者の正社員化は、重要な課題であると認識しています。
このため県では、県内企業に向けて、知事・教育長・労働局長の連名の文書により、非正規社員の正社員への登用を要請しています。
また、就労支援施設「ジョブカフェちば」において、主に若者の正社員での就職に向けて、相談から職業紹介までの一貫した支援を行っているところですが、より幅広い年齢層の方が利用できるよう、支援の対象年齢を引き上げてきております。今後とも、求職者のニーズに応じたきめ細やかな就職支援を行うとともに、正社員転換に取り組む企業に対する国の助成金の周知など関係機関との連携を密にし、効果的な支援に努めてまいります。
- 安藤じゅん子の要望
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東京都では、30~44歳の非正規雇用の方が、3ヶ月以内で正社員を目指す「東京しごと塾」の卒業生は、多くの方が正社員になっているそうです。
千葉県においても、早期に成果を出していただきたいと思います。