障害者支援施設入居者への「訪問リハビリ」など県に対し先駆的な取り組みを要望
平成31年2月定例県議会(本会議)代表質問【その11】
2019年02月28日 公開
私、安藤じゅん子は、2019年2月15日の千葉県議会2月定例会にて立憲民主党会派を代表して代表質問に登壇しました。
代表質問では、千葉県の取り組みに関して18項目にわたり質問、要望等を行いました。それぞれの質問項目と当局の答弁をご紹介してまいります。
重度身体障害者の身体機能の悪化の防止や改善には、ストレッチングや動作訓練などのリハビリが重要です。安藤じゅん子は、障害者支援施設入居者への「訪問リハビリ」を認めるべきだと考えています。
11:重度身体障害者への支援について
県は障害者支援施設への支援を充実を図るべき
質問の背景
千葉県には、主に身体障害者を対象とする障害者支援施設が23か所あり、そこでは約1,200人の障害をお持ちの方々が過ごしています。
千葉県の障害者支援施設に入所している方の、約85%が重度身体障害者とのことで、脳性麻痺などの先天性の脳障害をお持ちの方が多いとのことです。
脳障害は、筋肉の硬直や自らの意思に反して体が勝手に動いたりするなどの症状として現れ、食事や歩行などの日常生活に支障をきたします。また、場合によっては、股関節の脱臼や、背中が曲がる側弯症を引き起こし、その多くは痛みを伴います。
このような重度身体障害者の身体機能の悪化の防止や改善には、ストレッチングや動作訓練などのリハビリが、大変有効なものとなりますが、現在の施設報酬では、各施設において、リハビリを実施できる理学療法士などの専門職の十分な配置は難しいというのが現状です。
近年の医学の進歩により、脳性麻痺を含む先天性障害の方の寿命が延びたことに伴い、障害者支援施設への入居需要が高まる中で、施設におけるリハビリの充実を求める声も高まっています。
このような中、障害者支援施設入居者で区分5・6の身体障害の方に、より一層のリハビリ加算を国に対し求めるなど、障害者支援施設への支援の充実強化が必要と考えます。
また、中長期的には、医療費の軽減や社会保障費の軽減につながるのではないでしょうか。
- 安藤じゅん子の質問
- 重度の身体障害がある方の機能回復・維持を図るため、理学療法士などによるリハビリテーションを行っている障害者支援施設への支援を充実するべきと思うがどうか?
- 答弁(滝川伸輔副知事)
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重度の身体障害のある方に対してリハビリテーションを行うことは、利用者の身体機能の悪化の防止や改善につながり、生活の質を向上させる大変有意義なものと認識しています。
県内の主に身体障害者を対象としている施設23か所の入所者のうち、重い障害とされる区分5と区分6の人の割合は8割を超えており、リハビリテーションの更なる充実を図る必要があると考えています。
このため県では、障害者支援施設の入所者の高齢化・重度化の現状を踏まえ、国に対して、理学療法士等の専門職員の配置に対する報酬の拡充を要望しているところであり、引き続き国への働きかけを行うとともに、市町村や関係機関等の意見を伺いながら、さらに課題や対応策等を検討してまいります。
- 安藤じゅん子の要望
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ある施設の方からは、県が障害者支援施設入居者への「訪問リハビリ」を認めた事例があったと聞いています。また、この訪問リハビリを実施した施設では、入居者の機能悪化の防止に成果を上げられたとのことでした。
超えなければならないハードルがあるかと思いますが、ここは成果に注目し、このような先駆的な取り組みはぜひとも継続すべきと思います。施設、入居者の方々の要望に丁寧に寄り添うことと両輪で、国に対し要望をお願いします。