千葉市で導入したパートナーシップ認証制度を県でも導入すべき
平成31年2月定例県議会(本会議)代表質問【その10】
2019年02月28日 公開
私、安藤じゅん子は、2019年2月15日の千葉県議会2月定例会にて立憲民主党会派を代表して代表質問に登壇しました。
代表質問では、千葉県の取り組みに関して18項目にわたり質問、要望等を行いました。それぞれの質問項目と当局の答弁をご紹介してまいります。
電通調査によれば、自分が性的少数者であると回答した人の割合は8.9%と前回調査よりも増加し、また、併せて調査した同性婚合法化に関しても78.4%が賛同しているという結果が示されました。
性的マイノリティへの社会の理解は、徐々に深まりを見せています。
10:性的マイノリティについて
性的マイノリティへの社会的理解を深めるためにもパートナーシップ認証制度導入を
質問の背景
性的マイノリティへの理解について、世界潮流としては、平成13年オランダを皮切りにベルギー、スペイン、ノルウェーなどの国々が、同性どうしの「結婚」を認め、更に、異性愛の人も利用できるパートナーシップ法制に関していえば、平成元年のデンマークを皮切りにフランス、オーストラリア、ドイツなど、多くの国々で整備されているということです。
こうした制度を後押ししているのが、平成18年のモントリオール宣言やジョグジャカルタ原則であり、平成20年には国連総会に性的志向・性自認に基づく人権を確認する内容の声明が提出され、日本含め66か国が賛同しました。
しかしながら、日本における差別解消の取り組みは遅々として進まず、平成20年国連人権委員会は日本政府に対し勧告し、政府はこれを受け入れています。
それから、10年が経過する今なお、国レベルの取り組みは厳しいのが現状です。また、国レベルで理解を欠く発言が相次ぐことは、残念でなりません。
一方、地方自治体に目を向ければ、平成27年に渋谷区でパートナーシップ認証制度が導入され、その後、札幌市、福岡市、大阪市などが続き、今年に入ってからは、千葉市が制度をスタートしました。
千葉市においては、人権擁護は自治体の役割であるという考えのもと、同性カップルのみならず事実婚カップルを包摂する制度設計を行っています。
私たちは、誰をも排除しない社会は強くなり、誰かを排除した社会は脆くなると考えています。
- 安藤じゅん子の質問
- 差別解消にむけてどのように取り組んでいるのか?
- 答弁(滝川伸輔副知事)
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県では、人権施策基本指針に基づき、すべての県民の人権が尊重される元気な千葉県を目指して、さまざまな人権施策を展開しています。
性的マイノリティについては、人権啓発の指導的立場にある者や県民を対象に、講演会や研修を実施するほか、県主催イベントでの
啓発資料の配布などにより、県民の理解を広めるよう努めているところです。
また、今年度は、県の健康福祉センターや県税事務所など、県民に接する機会の多い職員等に対し、性的マイノリティへの理解を深めるための研修を行うこととしています。今後も引き続き、これらの人権施策を通じて、性的マイノリティを含め、多様な文化や価値観を認め合うことができる社会づくりを推進してまいります。
- 安藤じゅん子の質問
- パートナーシップ認証制度が必要と考えるがどうか?
- 答弁(滝川伸輔副知事)
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千葉市など一部の自治体において、同性のカップルが夫婦に準じた行政サービスを受けられる、いわゆる「パートナーシップ認証制度」を導入していることは承知しています。
パートナーシップ認証制度は、性的マイノリティなど、すべての人が個人として尊重される社会の実現に向けた取組の一つであると認識しています。しかしながら、本制度に対してはさまざまな意見があることから、国や他の自治体の取組など、社会の動きを注視してまいりたいと考えています。
- 安藤じゅん子の要望
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性的マイノリティへの社会の理解は、徐々に、まさに深まりを見せています。茨城県でもパートナーシップ認証制度の導入、千葉方式での検討をしているようです。
2020オリンピック・パラリンピックを控え、困っている人やカミングアウトをできない方がいます。
県においても、積極的に取組まれますようお願いします。