4月施行にこだわった改正入管法で千葉県も準備不足が明らかに

平成31年2月定例県議会(本会議)代表質問【その6】

2019年02月28日  公開

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安藤じゅん子の代表質問「外国人材の受け入れと共生について」

私、安藤じゅん子は、2019年2月15日の千葉県議会2月定例会にて立憲民主党会派を代表して代表質問に登壇しました。

代表質問では、千葉県の取り組みに関して18項目にわたり質問、要望等を行いました。それぞれの質問項目と当局の答弁をご紹介してまいります。

2018年12月、国会で外国人材の受け入れを拡大する改正入管法が成立しました。関係各所は準備不足を露呈し、政府はスケジュールありきで、法案を成立させ、拙速な政策決定と言わざるを得ない状況です。とはいえ、決まったものは進めるしかないわけで、県には4月の法施行に向け、社会的混乱をきたさないように対応するように要望しました。

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6:外国人材の受け入れと共生について

「今後とも」は「これから」国と県の準備不足は明らか

質問の背景

外国人材の受け入れについては、2018年12月8日に国会で「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」、いわゆる改正入管法が成立し、2019年4月に施行されることになりました。
この改正入管法は、深刻な人手不足に対応するためとして、二つの在留資格を新設し、外国人労働者の受け入れを拡大するものです。

従来認めてこなかった単純労働分野への受け入れに道を開き、我が国の外国人労働政策の大きな転換点となるものですが、国会においては、受け入れ準備が不十分、制度の詳細が示されていないとの指摘があるにもかかわらず、わずか1ヶ月足らずの審議で、法案は可決されました。
また、法案が成立してから2週間余りで、精緻な議論がなされないまま、在留資格の運用に関する基本方針、分野別運用方針、及び外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策が閣議決定されました。

官邸が決めた本年4月の施行にこだわった、まさに、拙速な政策決定と言わざるを得ません。
このことについては、先の12月定例県議会で、立憲民主党の代表質問においても、我が国の将来に大きな禍根を残す可能性がある旨の懸念を表明したところです。

安藤じゅん子は、現行の外国人労働者受け入れ制度の問題点を抜本的に見直すべきと考えていますが、法案が成立した以上、社会的混乱をきたさないよう、4月の法施行に向け準備を進めなければなりません。

外国人材の受け入れに関して、政府が示した基本方針等によると、新設される二つの在留資格のうち、実質的に単純労働においても受け入れが可能となる特定技能1号については、2019年4月に制度運用が開始され、介護、外食業、建設業、及び農業などの特定14分野で、5年間で最大34万5,150人を受け入れるとのことです。
また、もう一つの新たな在留資格である、技能水準のより高い特定技能2号は、2021年度から運用が本格化され、特定の要件により家族の帯同も認められ、定期的な審査を経れば、事実上の永住も可能となるとのことです。

外国人材の雇用拡大に伴い、当然に地域の「生活者」としての外国人も増加します。日本のどの地域に、どれだけの外国人が増加するのか、政府は見通しを示してはいませんが、これらの方々が安心して生活して、教育を受け、経済や社会の担い手として暮らせる「共生社会」を構築しなければなりません。

安藤じゅん子の質問
外国人材の確保に係る、各産業分野における地方の役割、準備状況、今後の取り組みはどうか?
答弁(森田健作知事)

千葉県では、さまざまな分野で人手不足が深刻化しており、人材の確保という観点から、外国人材の受入れを拡大する新たな制度への期待が高まってくるものと考えられます。

現在、国では、受け入れる事業者等が満たすべき基準の設定など、制度の具体化を進めているところであり、県は、事業者等への周知などにおいて、協力していくことができるものと考えています。

今後とも、国の動向を注視しながら、外国人材の円滑な受入れが促進されるよう、国と連携して適切に対応してまいります。

安藤じゅん子の質問
外国人との共生に向けた地方の役割、準備状況、今後の取組はどうか?
答弁(森田健作知事)

外国人材の受入れ拡大に向け、国は、生活者としての外国人への支援策を示したところであり、外国人との共生に向けた地方の役割は、今後 更に重要になるものと認識しているところです。

県では、年々増加している外国人住民に対応するため、防災や教育など、様々な分野で、多言語資料の作成や相談体制の整備などの 支援に努めてきたところですが、今後、これまで以上に共生に向けた取組を強化する必要があります。
そこで、県としては、さまざま様々な取組を体系的に整理した「(仮称(かしょう))千葉県多文化共生推進プラン」を策定し、市町村や関係団体とも連携しながら、効率的・効果的に取組を進めてまいります。

安藤じゅん子の要望
まだまだ国と協議・連携しなければならない事が多いように感じられました。これは、入管法の改正が、国における議論が拙速であったことが原因ですが、県においては、4月の法施行に向け、社会的混乱をきたさないよう、取り組んでいただきたいと思います。

安藤じゅん子代表質問、そのほかの項目

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