自殺者対策として有効な『立ち寄り処ちば心のキャッチ』の拡大を要望
平成28年2月定例県議会(本会議)一般質問の質問と答弁【その6】
2016年03月8日 公開
私、安藤じゅん子は、2016年2月26日の千葉県議会定例会の一般質問に登壇しました。7つの項目について質問内容と、行政の答弁をそれぞれまとめました。
質問項目の6つめは自殺対策についてです。
我が国における自殺者数は非常に深刻です。2012年の世界保健機関資料により内閣府が作成した資料によれば、主要7か国のうち、日本だけが15~34歳の若年層の死亡率で、自殺が事故死を上回っています。
千葉県に関して言えば、平成27年9月改定の平成26年度版千葉県衛生研究所の報告、千葉県における自殺の統計によれば、15~34歳の自殺率は、全国平均自殺率よりも4ポイントも高く、さらに状況は深刻であると言えます。
自殺を未然に防ぐには、さまざまな悩みを抱えた方が相談し、心のケアを受けられる体制を整備していくことが重要です。
千葉県では、平成23年から、船橋駅前のFACEビルに、気軽に立ち寄れる対面型の相談窓口として、『立ち寄り処ちば心のキャッチ』を設置し、臨床心理士の方が対応しています。
今回は、この『立ち寄り処ちば心のキャッチ』に関して質問しました。
自殺対策について
- 安藤じゅん子の質問
「『立ち寄り処ちば心のキャッチ』の相談実績と効果はどうか?」 - 答弁(古元保健医療担当部長):県では、平成23年7月から千葉県臨床心理士会に委託し、船橋駅前で毎週水曜日と月1回の日曜日に、対面型の相談窓口「立ち寄り処ちば心のキャッチ」を開設した。
勤労者や学生も気軽に立ち寄れるよう、夜間や休日に利便性のよい駅前で相談を実施することで、平成26年度は、計64回で、延べ347名の方が相談に訪れている。 - 臨床心理士が相談者と直接対面して表情や発言を確認し、信頼関係を築きながら悩みや不安を聞き出すことで、それぞれの相談者に応じた助言や支援を行っており、効果的な自殺対策事業であると考えている。
- 安藤じゅん子からの要望
- 『立ち寄り処ちば心のキャッチ』の分散、拡大実施を要望する
- 安藤じゅん子の質問
「自殺未遂者及びその家族へのフォローは、どのように行っているのか?」 - 答弁(古元保健医療担当部長):県の健康福祉センターでは、自殺未遂者及びその家族等から相談を受けた場合、必要に応じて、嘱託医師による支援や専門医療機関の紹介、また、職員による訪問援助を行っている。
また、精神保健福祉センターにおいても、精神保健に関する複雑又は困難な事例に対する相談や指導を実施するなど、心のケアに努めている。 - 現在、厚生労働省では、自殺未遂者が再度自殺を図ることを防止するため、医療機関が退院後もフォローアップを行う事業を試行的に実施しており、県では、その成果等も参考にしながら、自殺未遂者及びその家族の支援に取り組んでいく。