自分で学ぶ子に育つ“3つの習慣”
塾講師Naoの"子どもの力をぐんぐん伸ばすコツ" vol.3
2016年07月11日 公開
塾講師Naoの“子どもの力をぐんぐん伸ばすコツ” 子育てコラム
「勉強しなさい」と言えば言うほどやる気をなくしてしまう。だからと言って、何も言わないようにすれば、もっとやらない……。そんな負のスパイラルに陥らないためには、子どもの学ぶ意欲を刺激し、勉強を習慣化する必要があります。
そこで今回は、子どもが勉強の楽しさを味わい、勉強をするのが当たり前だと思えるようになる“3つのヒント”をご紹介します。
1:言葉ゲームで遊ぶ
太陽の相手は地球だよ。じゃぁ、地球の相手は何かな?(答え:月)
「大きい」の相手は「小さい」だよ。じゃぁ、「狭い」の相手は?(答え:広い)
記憶を整理していく上で重要なのが、“グループ分け”。膨大な量の言葉の意味を個々に覚えるのは大変です。「これは似ているな」「逆の関係だな」ということに気がつけば、まとめて覚えることができるようになります。言葉の意味を整理して使い分ける力は、思考力の基盤になります。
幼少期から言葉の意味を考える遊びを楽しむことで、語彙力や表現力、論理力を育むことが可能。クイズ感覚で思考の基礎力を高めましょう。
2:なぜ?と問う
「どうして嬉しいと笑っちゃうのかな?」
「なぜりんごは赤いんだろう」
日常の何気ない会話に「なぜ?」をちりばめましょう。答えを教える必要はありません。どんな些細なことでも“当たり前だ”と決め付けずに、疑問を抱く習慣をつけることが大切です。
「なぜ?」への答えが気になると、自ら答えを探しにでかけます。誰かに質問したり、本を読んでみようと思ったり。自ら学ぶ姿勢は財産ですね。
3:当たり前のように勉強する
勉強しなさいと言って嫌がるのはなぜか?
それは、子どもにとって勉強が“自然なこと”でないからです。楽しいことを我慢してやらなければならない“タスク”になってしまったら、勉強への意欲を掻き立てることは難しいでしょう。
勉強が毎日の歯磨きのように自然に行われる環境なら、子どもにとっても学ぶことが当たり前。やらないという選択肢がありません。「ごはんを食べたら、歯を磨こうね」を繰り返し練習し習慣化したように、学びが習慣になるよう毎日欠かさず行いましょう。
おすすめは朝、朝食前に家族全員で行うこと。「あなただけやりなさい」ではなく、家族全員が当たり前のように机に向かえば「どうして僕(私)だけ勉強しないといけないの?」と疑問を抱くことも、嫌な気持ちになることもありません。
お父さん・お母さんは新聞を読んだり、仕事の資料に目を通したり、読書をしたりするのでもOK。お子さんが本に興味を持っているのなら、全員で読書から初めても良いですね。計算問題を解いて答えが合っているかどうか、ではなく“毎日必ず机に向かう習慣”をつくることが大切です。
小学校のうちに“自分で学ぶ習慣”を身につけた子はぐんぐん伸びる
ご家庭での会話で新しい発見を繰り返し、ものごとの意味や理由に興味をもって整理することができれば、考える土台が鍛えられます。語彙力・論理力が高まると、相手の話の要点をつかみ、自分の考えを筋道立てて説明できるようになります。問題文を正しく理解し、論理的に考え、適切に回答できる力があれば、小学校の学びで困ることはありません。
考える土台や習慣が身につけば、中学以降も自分の力で学力を高めていくことができます。毎日楽しく続けることで、子どもにとっての学びをまるで食事のあとの歯磨きのように自然な習慣にしてしまいましょう。
Nao Kiyota
塾講師ライター。子どもたちがもっと夢中で学べるよう、日々格闘中。美容・健康分野でも執筆活動をしている。
- 保有資格等
- 教育系:小学校免許/特別支援学校免許/IEEC TEACHER TRAINING CENTER AND OXFORD UNIVERSITY PRESS Teacher Training Program 2013
- 心理系:メンタル心理カウンセラー/上級心理カウンセラー
- 健康系:ダイエットアドバイザー/リンパケアセラピスト