健康福祉常任委員会にて社会的弱者の視点で、質問と要望を行いました
令和元年6月定例県議会・健康福祉常任委員会(6月21日)
2019年07月22日 公開
千葉県議会において、各議員は1つの常任委員会に所属します。安藤じゅん子は2019年4月より健康福祉常任委員会の所属となりました。
6月定例県議会の健康福祉常任委員会は、6月21日に開催されました。安藤じゅん子が質疑した項目をご紹介します。
児童虐待防止対策について
弁護士なども連携できる体制づくりを!
千葉県議会6月定例県議会では、児童虐待防止対策として、児童相談所の体制強化などに予算を付ける補正予算案が提出されました。安藤じゅん子は健康福祉常任委員会で、非常勤弁護士について質問しました。
- 安藤じゅん子の質問
- 児童虐待防止法が改正され、児童相談所の機能として、介入と支援を別立てとしていくなかで、非常勤弁護士はどのような役割を果たすか?
- 答弁(尾関児童家庭課長)
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非常勤の弁護士は法律アドバイザーであり、法律的な知識が必要なケースであれば、介入、支援のどちらも関与することができる。
保健師等修学資金貸付条例について
制度利用を周知徹底し、看護師の地域偏在解消を!
千葉県には、保健師・助産師・看護師・准看護師の確保と質の向上を目的として、修学資金を貸し付ける制度があります。県内でも地域による医療従事者の偏在は問題であり、本制度は、地域偏在解消の一助となる制度でもあります。
- 安藤じゅん子の質問
- 千葉県保健師等修学資金について、この制度を過去に利用されている方が、ほかの資格を取得しても、そのたびに制度を活用することは可能か?
- 答弁(佐藤医療整備課長)
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例えば看護師の養成学校で3年間、保健師等修学資金の貸し付けを受けた方が、その後、助産師の養成所の1年過程に進学する場合についても、再度修学資金の申請をしていただくことは妨げていない。
- 安藤じゅん子の要望
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周知していただき、制度利用率を向上し、制度目的である地域偏在を解消できるよう、また、例えば、看護師に対する住宅手当とか看護師が千葉県を選んでいただけるような施策をお願いしたい。
諸般の報告について、安藤じゅん子の質問と当局の答弁
- 安藤じゅん子の質問(1)
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県出先機関の海匝健康福祉センターで、2018年6月に車検切れ公用車を複数の職員が運転してた件について、この事態を公表しなかった理由について、公用車を扱う総務部は、センター担当部局が公表しない考えでありその判断を尊重したと釈明していた。
しかし、本日、車検切れで公用車を使用した6人は、千葉地検八日市場支部に書類送検され不起訴になっていたという新聞報道があった。
我々会派への説明もなく、総務部長に確認したところ、総務部長も書類送検については知らなかったと言っている。つまり、書類送検された事実を隠していたのは健康福祉部局ということになるが、センターからは書類送検の報告を受けて知っていたのか?
- 答弁(中村健康福祉政策課長)
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車検切れ公用車の運転という不適切な事態について、海匝健康福祉センターに、事実を警察に届け出るように話をし、警察に届け出た。処理については今後、書類送検をした上での判断になると、出先から聞いていたが、いつの時点で、書類送検され、どんな結果となったかについては、昨日取材を通じて、あるいは出先や警察に確認して事実を把握したところである。
- 安藤じゅん子の要望
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車検切れの公用車の使用について、知っていて報告しないことは、報告義務違反であって、これは議会軽視ではないのか?
県民に不利益をおっていないから、報告しなかったと記事にあるが、本当におかしいという言葉に尽きると思う。速やかな報告、公表を必ず実践し、再発防止策とセットで行うことが、大切であると思うのでよろしくお願いしたい。
- 安藤じゅん子の質問(2)
- 保育所の事故発生状況について、直近3年間でどのような内容があるか? また、事故防止のための取り組み状況はどうか?
- 答弁(米本子育て支援課長)
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保育所のおいて発生した事故については、国の通知に基づき、死亡事故または治療に要する期間が30日以上の負傷や疾病を伴う重篤な事故等について、各市町村を通じて県に報告されるこおっとなっている。平成28年から30年までの3年間で、県に報告のあった事故のほとんどが、転倒や遊具からの落下等による骨折となっている。
こうした事故に対する取り組みとしては、各施設において、国が示すガイドライン等を参考に、事故防止に取り組んでおり、県では、法令に基づく年1回の指導監査において、事故防止のための取組状況も点検・確認している。
また、事故が発生した場合、施設は事故の状況だけでなく、原因の分析と改善策についても報告を行うこととなっており、その情報を自治体内で共有するとともに、国においてホームページ等で全国の情報を公表している。さらに県では、保育従事者に対して、保育士等キャリアアップ研修の専門分野別研修のひとつとして「保健衛生・安全対策研修」を実施している。
- 安藤じゅん子の再質問
- 保育園のお散歩コースを情報把握し、子どもと保育士の安全対策の支援を強化していくべきと考えるがどうか?
- 答弁
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滋賀県大津市での交通死亡事故を受け、千葉県においても、市町村に対し注意喚起の通知を発出したほか、保育所や学校における安全対策について、知事、部局および教育庁・警察の関係各課の担当者レベルで協議を行ってきたところである。
こうした中、6月18日の関係閣僚会議で交通安全緊急対策がまとめられ、同日付で、内閣・文部科学省および厚生労働省の連名により、「未就学児が日常的に集団で移動する経路の交通安全の確保の徹底について」という通知があり、これらを踏まえ、現在、教育庁や警察とも協議し、対応について検討しているところである。
- 安藤じゅん子の要望
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子育て支援課については、全県に安全徹底をお願いする。
- 安藤じゅん子の質問(3)
- 2019年1月11日からスタートした、予期しない妊娠に関する相談窓口、にんしんSOSちばについて。本事業は予期しない妊娠などさまざまな事情から妊娠、出産に不安や悩みを抱える女性などからのSOSに対し、電話やメールで相談を受け、また、必要に応じて、医療機関や子育て世代包括支援センターなどへ同行し、相談支援を行うものであるが、本事業の5カ月強の実績はどうか?
- 答弁(尾関児童家庭課長)
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妊娠SOSちばの相談状況、利用状況について、同相談窓口の利用状況は、平成31年1月の開設から5月末日現在までの相談者数が実人数で93名、延べ513件である。相談件数の内訳は、電話相談が50件、メール相談が463件となっている。また、同行支援にまで至ったケースは延べ4件であった。
- 安藤じゅん子の要望
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妊娠SOSは命に係わる重要な事業と認識している。引き続き切れ目ない支援につながるようお願いしたい。
- 安藤じゅん子の質問(4)
- 子どもの受動喫煙防止対策について、一般的な啓発と合わせて、学校施設への啓発を教えていただきたい。
- 答弁(大野健康づくり支援課長)
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県では、保護者への受動喫煙対策として、市町村と協働して母子手帳交付時に県で作成したリーフレットを配布するほか、県ホームページや県民だよりによる広報、禁煙週間や夏冬の受動喫煙防止キャンペーン等で街頭啓発を行うなど、さまざまな場を利用して子どもの受動喫煙防止に努めている。
また、学校施設への啓発として、平成27年度に児童生徒に向けて喫煙や受動喫煙による健康影響について普及啓発を行うため、リーフレットを作成し、県教育委員会等を通じて学校への周知を依頼し、法の周知徹底を図り、法律に基づく受動喫煙対策が確実に取り組まれるよう勧めている。
- 安藤じゅん子の要望
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子どもの受動喫煙防止については、7月1日からの施行となる。オール千葉で法の趣旨をしっかり理解して受動喫煙から子ども、妊産婦を守っていく意識を強くもっていきたい。
- 安藤じゅん子の質問(5)
- 居所不明児の状況はどうか?
- 答弁(尾関児童家庭課長)
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平成30年6月1日時点で、市町村で把握対象児童とされた児童の安全確認を行った結果、これまですべての児童について安全が確認できた。
- 安藤じゅん子の要望
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居所不明児については、現時点では0ということであるが、子どもたちのひきこもりといったことは、現代社会におかれた課題である。引き続き注視してまいりたい。
- 安藤じゅん子の質問(6)
- 総合支援法の精神にのっとり、さまざまな最新機能が障害を乗り越える助けとなっているが、そのひとつである電動車椅子の機能についてお伺いしたい。市町村から特例補装具のうち、前傾ティルト機能のついて電動車椅子の相談はあったか?
- 答弁(萩原障害者福祉推進課長)
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過去2年間において、実施主体である市町村から前傾ティルト機能のついた電動車椅子にかかる相談が1件あった。
- 安藤じゅん子の再質問
- 電動車椅子について、市町村からの相談にどう対応したのか?また申請に繋がったのか?
- 答弁
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判定についての相談があった際には、判定は障害者総合支援法に基づき、身体障害者・児の身体の状況、性別、年齢、職業、教育、生活環境等の諸条件を考慮して行われるものである旨を市町村に回答している。
なお、前傾ティルト機能のついた電動車椅子の判定の申請の実績はない。
- 安藤じゅん子の再質問
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判定の事実がなかったことは確認できた。
ただ、電動車椅子の機能によって、さまざまな社会参加が果たされている事例があり、ご紹介させていただくと、東京都墨田区では独立直後のオーナーが病気で立ち上がれなくなったが、立ち上がり機能で包丁を握りご家族様と和食屋さんを営まれていたり、群馬県前橋市では、筋ジストロフィーになった学校の先生が電動車椅子に乗り、立った状態での目の高さを維持され、教壇に立たれていたり、神奈川県平塚市では、筋ジストロフィーになったメーカー社員が電動車椅子で自力でオフィスで活躍していたりと、このように補装具の世界のここ数年の動きは目覚ましいものがある。
そこで、総合支援法に基づく補装具費の支給のしくみは理解するが、あえて確認したい。千葉県の更生相談所職員はどのように最新機能を学んでいるのか?また、ほかの都道府県の担当者と情報交換しているのか?
- 答弁
- 近隣都県および政令指定都市で構成されるブロック会議を通じて、最新の製品に係るものを含め、さまざまな情報交換をしている。
また、随時、中央・東葛飾の両障害者相談センター同士や、補装具業者と情報交換等をし、最新の製品についての情報把握に努めている。
- 安藤じゅん子の要望
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補装具には、失われた機能を補って社会参加を促し、納税を実現し、健康の増進に繋がり、さらには介助者の負担軽減を図るという障害のある方一人ひとりに寄り添う力がある。
メーカーはじめ販売店にその技術力、コーディネート力を発揮いただき安心安全な地域づくりに貢献してもらうこと、さらには地域経済活性化にご協力いただけるパートナーになっていただくことは千葉県の福祉行政のみならず、千葉県全体として考えても大変有意義なことだと考える。
少子高齢化の課題を解決し、地域の福祉の向上を目的とするさまさにその最前線に立つ、両障害者相談センターの今後に期待を込めて、引き続き注視するのでよろしくお願いしたい。